2012年4月4日水曜日

占いの本質、易のあり方について

易の本を何種類か集めましたが、英語の易の本も入手しました。
どうも日本語で出ている易の本より英語の方が多いらしいです。日本語では一般書店には売ってない専門書(占い書籍専門店で買う)が多く、普通に売ってる実占向きの本は数えるほどなんですが、英語ではほとんどルーン占いと同じような扱いで、けっこう人気があります。
日本ではマーフィー以外訳されていませんね。

そのマーフィーの本もそうですが、英語の易本ではある程度、「自分の現実は自分で創造している」という考え方が入っていると思います。
それが、どうも日本語の本を見ると、それがあまりないです。つまり、「運命」というものを、客観的にあるもののごとくイメージしていて、動かしにくいものだという思いがどこかにあるような感じもします。

結局、占いの効用とはどういうことか、ということになるんですが、
それは、「現在の自分の波動を表したもの」だということになると思います。
サイキックにリーディングするのも同じことですね。その人のエネルギーレベルにある情報を読んでいるわけですね。
占いもそれと同じだと思います。占いは、サイキックなリーディングを触発するための触媒なのです。サイキックと言って語弊があれば、無意識の知恵とも言えますが。あるいはハイアーセルフのレベルから見るという言い方もできます。
つまり「いま私(あるいは相手)のエネルギーはこういう状態にあるので、このままいけば、こういう方向に進んでいく」ということを表しているのです。
ですからそれは決定しているものではなくて、自分のエネルギーを変えさえすればその方向も変化するわけですね。
そのためにどうしたらいいかというので、私はタロットの場合は最後に「アドバイスカード」を引くことにしています。
現状、将来の方向性、アドバイスという三枚が基本ですね。それが私流のタロットのやり方としてだんだんできてきた方法です。
このやり方は、運命は決まっているものではなくて、エネルギー状態の反映だという思想に基づいているやり方なのです。

というわけで、易についても、そういう感じでのやり方は何が一番いいか、ということをいろいろ試してみているわけです。
どうも日本語の本では、この卦が出たらこう見る、という前例があってそれを学ぶというスタイルが多いんですね。でもそれはあまりとらわれなくてもいいんじゃないかと思います。

易というのはもともと、シャーマンが変性意識に入ったところで見たものや、出てきた言葉を記録するところから始まっています。それに後世、いろいろ儒教の立場からたくさんの注釈が積み重ねられて今に至っています。その歴史で、これはこう解釈するというスタイルができてます。日本で易を学ぶというとどうしてもそういう伝統の中でやるというスタイルになります。
ところが西洋では、易への関心はユングから始まってますので、むしろ深層意識的な解釈に人気があるわけですね。

私たちは、伝統の見方はいちおう知りつつも、それにあまりとらわれず、深層意識的解釈も学びつつ、また、微細次元のエネルギーを読むという核心をおさえつつ、新しい易占のスタイルを見出すべきだ、と感じるに至りました。
そこで、今から三年以内に、そういうスタイルを作って本にまとめる、という未来を設定することにしました(^^)

たとえば、「困」というあまりよくないとされる卦が出ました。
それが、「占いについて語ることについて」を占ったら出たので、どう読むのか「困」りました。どの本を読んでもみな「凶」なので。
ところが英語の易の本には、この漢字が今の活字体ではなくて、象形文字に近い昔の自体で出ているんですが、それを見るとこれは、木が枠の中に入って窮屈である、というイメージがありますね。枠によって成長が阻害されてる、それが「困」なのです。
ということは、そういう枠を脱出することがポイントではないか、という読み方ができるわけですね。
また易経の文には、「言うことが信じてもらえない」というくだりがあるのですが、これは、実際にそういうことが起こるぞという運命を示しているというより、自分の中にいまだそういうネガティブな思い込みが存在することを示し、それをクリアリングする必要を教えている、と読むことができます。

というわけで、この「困」の卦はなかなか学びの多いものでした。

タロットの場合も、はじめは本で意味を学びますが、やってるうちにあまり本は気にしなくなって、絵柄から連想されることを次々と話すようになるんですが、易も同様に、その卦の姿や、その名前の字、それとそこにつけられている文章のどこに注目してどう読むかはまったくイマジネーションに任されていると思います。本来、占いとはそういうものではないかと。読み方の「正解」があるわけではないですね。それはあくまで伝統的にはそういう読み方が多い、というだけであって。

あと、タロットのアドバイスカードのようなものを易で見るにはどういうやり方があるのか、ということが気になります。

というわけで、タロットなどが好きな人に勧められる日本語の易の本は、現状では、マーフィーの本です。ちょっとくせはありますが。標準的な見方を知りたい場合は、黄小娥『易入門』がいいと思います。特にマニアックに追求するのでなければその二冊でいいですね。

483796155Xマーフィー博士の易占い 運命が不思議なほどわかる本 (王様文庫)
ジョセフ マーフィー Joseph Murphy
三笠書房 2002-08

4763195808黄小娥の易入門
黄 小娥
サンマーク出版 2004-04

あとそれから、『すぐに役立つ銭流易経』も、イメージ力を使うことを強調していて、けっこう読んで面白いです。

なお、ここで書いてる英語の易の本はこちらです。この人はユング系だと思われますが、中国語もできる人のようです。

074993980XTotal I Ching: Myths for Change
Stephen Karcher
Piatkus Books 2009-07-07

この本もそうですが、三枚のコインが表紙にかいてある本が多いです。西洋では、易はコインで占うと思っている人も多いみたいです。まあ、筮竹は普通、手に入りませんからね。

なお、占いそのものはエネルギー状態の診断ができるだけで、占いはヒーリングではありません(状態を自覚しただけでヒーリングが起こることもありえますが)。ネガティブな波動や思いをクリアリングする方法はまたべつに考える必要があります。医学にたとえればレントゲンであって、それ自体は治療ではないわけですね。

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